パリ到着



 16時15分、飛行機は予定通りパリエアポートに到着する。ちょっと気になっていたのは、フランスへの入国カードである。旅行会社の人が、フランスの入国カードは手に入らなかったので、飛行機の中で貰って書いてくださいと、書き方のコピーをくれたのである。しかし、結局、機内では配られなかった。
 まあ、空港に入ればあるはずと思い、前の人に続いてエスカレーターを降りていく。入国カードはどこにおいてあるんだろうと探しながら、やがて荷物の受け取り場所についてしまった。えっ?どのガイドブックを見ても、確か入国審査が終わってからピックアップと書いていなかったっけ?と思いながらもレーンを確認して自分の荷物を受け取る。確かに出てきた・・・。
 そのままEXITの方に向かうと、麻薬犬だろうか、黒い犬がうろうろしていて、空港の係員が一人の男の人の荷物を開けてチェックしていた。その横に出口が・・・・。このままでてもいいんだろうかと思いながら回りを見渡すが何も無い。ええいと思い荷物を持ってゲートをくぐる。結局、入国審査は無かった。20日に列車で出国する時は無事に出れるのだろうか・・・。(結果は・・・また後ほど。(^^) )

 とりあえず機内持込の荷物を中に入れ、ショルダー形式からリュック形式に変更する。ガイドブックによるとオペラ座までバスが出ているはずだ。円形のターミナルを回っていると、30番の出口にオペラ座行きの表示があった。48フラン払ってチケットを購入する。外に出たすぐにバスの待合所があった。


 これが待合所。左側の道路にバスが入ってくる。



 2両連結のバス。僕は後ろの車両に席を取った。



 オペラ座まで約40分。田舎の広い道路からやがて石で出来た建物の間の道に入る。いよいよパリ市街に入ってきた。複雑に交差する道を渋滞しているのものともせずに針路変更をしていく。やがて少し広めの道路のバス停の前でバスは停まった。パリの中心地、オペラ座はすぐそこである。



 オペラ座の側面側。正面はこの写真の右側になる。バスを降りる時、疲れているせいもあり、重たい荷物に振られて後ろにこけそうになった。その拍子にポケットに入れていた小銭をばら撒いてしまう。なんとかこけずに踏みとどまり、小銭を拾いだす。すると、綺麗なお姉さんが、恋人だろうか、左手を男性とつないだまま拾って渡してくれた。「Thnky you」の言葉に、はっきりしない「You're well come」が返って来る。英語が苦手な感じだ。まあ、英語圏ではないので、「メルシー」というべき所だったのだろうが、英語でも怪しい僕にそこまでの頭は無かった。(^^;


 背中の重たい荷物のせいもあり、とりあえず予約してあるホテルに行くことにする。しかし、バスを降りた現在地がよく分からない。オペラ座の周りをまわりながら「るるぶ」の地図を頼りに店を確認して行く。何せ道が縦横だけではなく、斜めもあれば、広場みたいな交差点もありで分かり難い。なんとかオペラ座からルーブル美術館への道を見つけて歩き出す。目指すホテルはルーブル美術館の東の端である。1kmほどしか無いのですぐだと思っていたが、これが甘かった。旅行社から貰ったホテルの地図は細かい道が省略してあるのが分かったのは30分くらい探してもホテルが見つからない頃である。仕方が無いので、誰かに聞くことにするが、もちろん、フランス語は分からない。確実に英語が通じる所・・・。そう、僕では高くて泊まれない、まさにルーブル美術館の入り口正面にある4ツ星のホテルに飛び込んで、「Where is this?」とチケットを見せる。考えてみれば失礼な話だとは思うが。
 しかし、さすがに高級ホテルである。フロントの人が住所を見て、外に出てきて、指差しながら教えてくれた。300m程先の左側らしい。近くまで行ってみると地図で同じブロックに書いてあるホテルを見つけた。このブロッだと思い、一回りしてみたが・・・無い?もう一回確認するが・・・無い?
 背中の荷物は重く、余裕のなくなってきた僕はパン屋のおばさんが店の外に出てきたのをつかまえてチケットを見せ、場所を聞く。フランス語で説明をしてくれたが、もちろん、さっぱり分からない。ただ、指差した方向だけは分かっているのでそっちに向かって歩いていくと、カフェとバーに挟まれた小さなホテルの入り口があった。ここがパリでお世話になる「Hotel Louvre ST Honer」である。なんと、地図上で同じブロックになっているホテルと3ブロックも違っていた。



 真中の白い建物がホテル。奥に細長い建物だ。
 






右の写真は部屋の中である。立地は申し分ないが、どっちかというと、狭い室内である。


 実は、部屋にもすっと行けなかった。フロントで「部屋は1階の110号室です。」と教えてもらっていたので、その階で探したのだが・・????そう、お気づきの方もいると思うが、ヨーロッパの1階は日本で言う2階なのだ。一番下がグラウンドフロアと言う事を思い出して狭い階段で上にあがった所に僕の部屋があったのだ。


 結局、1時間近く迷っていたため、時間はすでに19時を回っていた。でも、外はまだまだ明るい。さっき迷っていた時にノートルダム寺院の近くまでいったので、夕食を調達がてら写真を撮っておこうと外に出る。



 ノートルダムの鐘。かの有名な背虫男が住んでいる所だ。(^^)
 時間が遅かったため、すでに中には入れないが、疲れと時差ぼけのせいか、頭痛を感じるようになってけっこうな時間になる。ノートルダム寺院を何枚か写真に収めると、夕食を買ってホテルに帰る事にした。


 地図を持って出るのを忘れた僕は方角だけを頼りにホテルのほうに向く。しかし、ほどなくさっきホテルを探して迷った所に出たので苦労は無かった。でも、サンドイッチのテイクアウトの出来るカフェなどが店を閉めている。時計は20時を少し過ぎた所。しまったと思いながら探して歩くと、ホテルの近くで小さなテイクアウト専門の店が開いていた。サンドイッチとエビアン(水である)を買いホテルに帰る。食べ終わると荷物の片づけをしてシャワーを浴び、そうそうに寝ようと22時にはベッドに入った。日本時間で朝の5時20分に起きてから23時間40分が経っている。僕にとって31時間あった7月17日がもうすぐ終わろうとしていた。



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