ブルージュ市街


 朝食を済ませるとホテルの人に言って自転車を借りる。4台頼んだが、3台しか貸す事が出来ないとの事。息子と二人乗りで行こうかといいながら自転車を受け取りに行く。

 朝のホテルの前の風景。ここは観光街の中心から少し離れているため、静かだ。周りは住人の人の家が沢山あり、その間にポツンポツンとホテルが建っている。
 道は石畳で、至る所、一方通行である。

 自転車を受け取ってびっくり。男性用2台と女性用1台を貸してくれたのだが・・・・その男性用2台のサドルが高い! 足の短い僕にとっては非常に辛い。ペダルをこぐのに背伸びをしなくてはならない。当然、足はつかない。その上、スポーツ車で、ハンドルからサドルへまっすぐ、パイプが伸びているタイプなのだ・・・。ためしに息子を乗せて走ってみるが、とてもじゃないが街中を走る事など出来そうに無い。街中のレンタルサイクルで息子の自転車だけ借りる事にした。

 街の中心にあるホテルでレンタルサイクルをしていたので、そこで借りる。地下にあるガレージから係りの人が持ってあがってきてくれた。借りる手続きをしている間にも何人か借り出していた。ここ、ブルージュは自転車が主な交通手段なのだ。


 街中のサイクリングはなかなか楽しい。塔に昇って風景を見たり、ショッピング街を走り抜けたり。ガイドブックには車は一方通行が多いので自転車がまわりやすいと書いていたが、実際には自転車も規制がかかっているところが結構あるようで、何度か注意を受けた。よく見ると自転車も一方通行になっている道路もあった。まあ、罰金も何もないですけどね。

 昼は中央の広場に面している「カリー」という店に行く事にした。そこには日本語メニューがあるらしい。店の前に近付くと、店員さんがニコニコしながら手招きをする。表にデカデカと書かれている黒板のメニューを覗くと、その店員さんはニコニコしながらメニューを広げてこちらに見せる。ものの見事に日本語で書かれたメニューであった。
 店内に落ち着くとオーダーをする。普通、日本語メニューを置いてある所はメニューの横に番号が打ってあり、店員さんはその番号でオーダーを聞くのだが、この店は番号がうっていなかった。オーダーをしようとすると案の定、わからない。店員さんが一度下がったので、日本語が分かる人が来るのかな〜と思っていると、別のメニューを持ってきた。それは英語で日本語メニューを同じ並び方をしているものだった。メニューを対比しながらオーダーを済ませる。写真はウナギの料理だ。日本の蒲焼とは全然、違うため好みが分かれるだろうが、僕は結構、気に入った。その他、ジビエ料理が名物で、ウサギの料理も食べた。ちょっと癖があるものの、美味しかった。



 街外れにある風車に行く。川沿いに4つの風車が残っている。天気も良く、湿度が低いため実にさわやかだ。
 周りは緑一面の公園になっている。木陰を見つけると、横になる。青空の下での昼寝はなかなか贅沢な時間だ。暇を持て余している息子はおじいさんを相手に相撲をしていた。
 この後、レースの博物館に行く。手作りのレースは高いが、その作り方を見る事が出来るというので行って見た。そして・・・・高いのに納得したのである。正直、あのレース編みがあんなに手間のかかるものだとは知らなかった。まあ、僕なら1cm程度編んだらもう、糸がこんがらがっているのではないかと思うくらいだ。つくづく、つなぐのが電線でよかった。(^^)



 夕食は途中で見つけた中華料理店に入る。表に出しているメニューに日本語で「ラーメン 焼き飯 ぎょうざ・・・」等と書いている。中に入るとメニューは日本語か英語かを訊かれ、日本語を頼む。しかし、ドリンクメニューが無かったため、英語のメニューも貰う。日本語メニューの中にウーロン茶があったので、「冷たいのがあるだろうか」と思いながらアイスウーロン茶を頼んでみる。その店員は「OK」と言いながら、また、「本当に、アイスウーロン茶ですね?」みたいな事を言う。何が出てくるんだろうとちょっと不安。
 その店員がドリンクを作りに行くと、入り口から女性が一人入って来た。どうやらこの人が店を切り盛りしているようで、奥で着替えてすぐに僕達の所に挨拶に来た。そして、その時にさっきの店員が飲み物を持ってきたのだが・・・。僕の前にティーカップが置かれ、ウーロン茶を入れるあの独特の急須を手に持っている。中に氷が入っているんだろうなと思っていると、注がれたものは・・・なんと透明な水。ちょっと、ウーロン茶の葉っぱが入っている。そう、この店員さん、アイスウーロン茶と言うのは水で出したウーロン茶だと思ったのだ。もう一人の女性がすぐにそれを引かせて、「ウーロン茶は熱いのしかありません。」と言った。まあ、所変われば解釈変わる・・・・。
 まあ、何のかんのといいながら、それなりに美味しく、財布にやさしい夕食になった。


 ブルージュの観光も終わり、明日はいよいよ最後の宿泊地、ベルギーの首都、ブリュッセルに向かう。レンタカーの返却日でもあり、不安も一杯・・。
 ここのホテルだけは取ってあるので、それだけは気楽である。



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