王立美術館・王立軍事歴史博物館


 今日は王立美術館と軍事歴史博物館に行く事にした。初めは、僕と息子で軍事博物館、連れ合いとお義父さんが美術館に行き、どこかで昼に待ち合わせようと考えていたが、ヨーロッパに来て少し美術に目覚めた僕は、美術館を見たいな〜という思いがあり、結局、みんなで行く事にした。
 ホテルを出てすぐ横のメトロに乗り5駅目。広い道路の脇に出ると、道路を渡って歩いて行くと、なんとなく見た事のあるような景色が・・・・。そう、昨日、レンタカーの返却場所を探してウロウロした中央駅のすぐそばであった。見事な教会の横を過ぎて横断歩道を渡ると、左手に美術館がある。
 チケットを買うと、全体の地図と日本語での展示説明をくれた。取り合えず、一番古い、15世紀頃の作品から見てまわった。

 アントワープのノートルダム寺院で覚えたマリア被昇天の絵。同じ絵ではないだろうが、見事な絵だ。


 この美術館は時代別にいくつかのゾーンに分かれている。昼をはさんでいったため、係員が交代で昼食を取る間、クローズにしてしまうコーナーもある。ひとつだけ、時間待ちをしたコーナーがあった。

 この彫刻は僕のお気に入りです。何がって?すごく、綺麗だと思いませんか?
 こんなポーズをした女性の裸体の彫刻は初めて見ますが、本当に綺麗です。頭に草の冠、左手の肘でローマの宮殿に出てくるような柱を抑えていますから、ギリシャ神話に出てくる女神かも知れません。




 実は、この美術館で僕はある画家に惹かれる事になってしまった。それはベルギーの生んだ世界的な画家、「マグリッド」である。作品をご存知の方ならお分かりだと思う。ダリーに似たような所もあり、しかし、色使いなどは青を基調として爽やかな感じが出ている。帰りにお土産屋さんでこの人の絵葉書を探したさい、なんとマグリッドの名前が入った真っ白な帽子を見つけてしまった。結局、この旅行での帽子がひとつ増えてしまいました。(^^)
 でも、20世紀の先進芸術と言うのは正直言って、さっぱり、わかりませんでした。

 昼食を美術館で済ませ、興味のある所を見終わると、軍事歴史博物館に向かった。そこは凱旋門の横にあり、メトロで3駅だった。駅の上に上がると工事中の立派なEC本部があり、凱旋門へ向かう公園が見える。天気が良かったせいもあり、美しい緑の公園を抜けると、凱旋門の見事な彫刻が素晴らしかった。

 王立軍事歴史博物館では、中世の騎士の時代から現代まで、順を追って戦争に関する物を展示してある。なかなかの迫力で、本物のライフルに触る事が出来る所もあった。ちなみに入場料は無料である。
 ただ、僕がいつも気になる事ではあるが、どこからも血なまぐさいものを感じる事が出来ないのである。息子は嬉しそうにライフルを触り、鉄のヘルメットを頭にのせていた。でも、これをかぶる状況を考えると、そんなものでは無いという思いがある。通路の壁には兵隊を募集するポスターも展示されていた。



 一回り見た後、ブリュッセルに来たら、やっぱり、行っておかないといけないだろうという所、そう、「ションベン小僧」を見に行った。

 今日は特別な日なのかして、ごらんのような服を着ていた。前では同じ格好をした人が沢山いて、ビールを飲みながらプラカードを持ち、お祝いだろうか、騒いでいた。やがて、使い捨てのプラスティックのコップを一杯持った人が小僧さんの下に立ち、紙コップでションベンを受け始めた。見ると、いつの間にか水ではなく、ビールが出ていたのだ。コップに受けては回りの人に配っていたが、ちょっと想像してほしい。あの色と泡の出具合。妙にリアルだと感じたのは僕だけでしょうか。(^^;



 少し時間が早かったが、グラン・ブラスの広場から伸びるシーフードレストランがかたまっている通りに入る。昨日通ったとき、日本語でいっぱい、声をかけられたところである。一人の店員さんなど、僕の耳元で「ムールガイ、カキ、エビ、ウエルカム。」等とささやいた。まるで呪文である。(^^)
 しかし、夜にガイドブックを見ると、このあたりでぼったくりの被害にあった人達からの投稿が載っていて、要注意店の見分け方に「日本語で呼び込みをする」「30cm以内に近寄ってきて声をかける」というのがあり、もろに店の名前も載っていた。昨日はよく入らなかったものである。
 しかし、美味しい店もあるので、ガイドブックのお勧めの店の中で入る所を決めていた。目指す店はすぐに見つかり、中に入る。

 真中ちょっと左上の黒い物、なんだと思います?なんと、猫なんです。しかも、生きています。
 初め、あまりに静かなのでぬいぐるみかと思って触ってみるとおなかが動くのです。日本のレストランでは考えられない光景です。
 でも、この店、めちゃくちゃ、よかったです。「Chez Leon」というお店です。ウエイターも親切で、メニューを持って来てくれて、注文しようとすると、メニューの説明をしてくれるので、大助かり。食事をしながら壁にかかっている写真が何をしているところかな〜と指差して話していると(もちろん、日本語で)、すぐに飛んで来て説明してくれました。(もちろん、英語で。)
 シーフードをメインに食べましたが、最後にデザートにワッフルを頼みました。それも、メニューに無い、「アイスクリームとホイップクリーム」という注文をちゃんと聞いてくれました。メニューに載っているのは、アイスクリームの上からチョコレートをかけたものです。でも、頼んだコーヒーは忘れていたらしく、催促すると慌てて持って来ました。(^^)
 でも、すごく満足の出来るお店でした。ちなみに猫は寝返りを打ちながらも結局、ずっと寝ていました。



 明日はいよいよこの旅行の最終日だ。明後日は朝からすぐに空港に向かわなくてはならない。長かった旅行も最後の観光日を迎える。しかも、明日は日曜日。ここはベルギー。そう、百貨店等は休みなのだ。さて、何をして過ごそう。(~_~;



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