バンコク国際空港


 離陸してしばらくすると、スクリーンにフライトデーターが映し出される。現地時間の表示が出たので、現地用の時計を合わそうとして、時計が無いのに気がついた。あ〜あ、と思うものの時既に遅し。
 離陸後1時間ほどで出てきた機内食が済むと、機内販売が始まった。僕は買う気もなかったが、何気なく機内販売のカタログを見ていると、何種類か時計が載っていた。免税品なので、当然、高い。16万円とかになっている。そんな中で、一つ、9800円というのがあった。見てみると、アナログとデジタルの両方の表示があり、別々の時間を設定できるようだ。一つの時計で日本時間と現地時間を常時、表示させておく事が出来るようである。現地用の時計を忘れてきた僕は、この時計を購入して現地で使用する事にした。ANAのカードで支払うと、10%引きになった。
 時計を買うと、前日、殆ど眠る事が出来なかった僕は、目隠しと耳栓を取り出し、眠る事にした。しかし、うとうととするものの、何せ昼間の空である。昼間の時間である。結局、眠れないまま、ベトナムの上空へと入った。
 やがて着陸準備に入った為、僕は窓際の席へと移動して、着陸を待った。と、その時、機長からのアナウンスが。「VIP機運行の為、現在地より3分ほど先で待機するよう、管制塔から命じられた。」との事。15時58分頃より進入が出来るだろうが、それまで10分ほど、くるくると旋回をしていなくては行けないとの事であった。やがてダムが眼下に見える場所まで来ると、飛行機は大きく右旋回をしてターンをした。スピードは止まっているのかという程遅い。正直、怖かった。飛んでいるんだから、200km/h以上は出いているはずだが、何せ800km/h以上のスピードからのダウンである。これほどゆっくり飛べるのかとびっくりした。何度目かのターンの後、58分を過ぎ、飛行機はそのまま最終アプローチへと向かう。眼下には縦横に整備された農地が広がる。やがてバンコク国際空港へと着陸した飛行機はタクシーウエイを駐機場所へと向かう。その時、目を疑うような光景が飛び込んできた。なんと、飛行機の通過を待っている車があるのである。そう、タクシーウエイを道路が横切っているのである。そして、その横ではキャディーがゴルフバックを持ってプレイヤーを待っている。なんと飛行場のすぐ横にゴルフ場があるのである。それも、飛び越えられそうな柵でしか仕切られていない。よく事故が出ないものである。

 飛行機を降り、入国審査へと向かう。まったく空港の下調べを忘れていた僕は、ひたすら周りの人について行く。やがて入国審査場が見えると、その前にバンコク銀行の両替所があった。飛行場の中で大金を両替するのをどうしようかと迷っていた僕は、即座にここで8万円を両替した。29800バーツになった。ここならツーリストしかいないので、比較的安全だろうと思い、その横にあったカウンターの陰で、保管用の財布、使用する財布にお金を分け、保管用の財布をジャケットの内ポケットへと入れるとチャックを閉める。
 いつもの事ながら何のチェックも入らない入国審査を経ていよいよタイへ入国である。

 時間は17時前。これから国内線へ乗り継ぎである。しかし空港の事を殆ど調べて来なかったので、国際線から少し離れているという事しか知らなかった。早速、指さし会話帳を取り出すと、近くの係員に示す。係員は本の単語を口に出して読みながら、英語で方向を教えてくれた。






 教えて貰った方に出て行くと、出た所に両替所、ツーリストオフィスなどが並んでいた。

 ここにはまだ、外から入って来られないようで、この写真の先に出口があり、その周りに沢山の人が群がっていた。僕が荷物を持って出て行くと、すかさず2〜3人の人が日本語で話しかけてきた。
(もちろん、無視しましたが。)










 国際線から国内線に行く途中にあったセブンイレブン。










 なんとお寿司が売っていました。ちょっとびっくり。










 クリスマスが近いせいか、あちこちにこんな格好をした女の子が働いていました。




 チェンマイ行きの飛行機は19時10分発。まだ2時間前。フライトを示す電光掲示板にもまだ出ていない。チェックインは何時から出来るんだろうと、聞く所を探していると、普通の格好をしたおじさんが初めは英語で、すぐに日本語で話しかけてきた。ホテルかタクシーがいらないかという事だったが、このままチェンマイに行くというと、チェックインをすればいいと、教えてくれた。まだ時間が早いがというと、問題ないとの事。そのまま機内預け入れの荷物のチェックを受け、チェックイン。タイ航空のウエーブサイトからeチケットで申し込んでいた為、英語のメールをプリントアウトした物と、使用したクレジットカードを差し出す。程なく搭乗券を渡された。






 飛行機に乗る前に夕食をすますべく、途中にあった中華料理のファーストフード店に入る。




 見事なチキンの山。これに惹かれて入った。






 料理を頼むと、番号札を渡された。それを持って空いてる席を探すが、見あたらない。4人がけの席に男の人が一人で座っているのを見つけ、「キャナイ シット ヒアー?」と聞くと、「Yes」と返事が返って来たのでその横に座った。しばらくして料理が運ばれてきた。




 名前は読めませんでした。セットの番号を言って注文しました。
 チキンがライスの上に乗っていて、なかなかおいしかった。
 99バーツ。100バーツ札を渡すと、ちゃんと1バーツのコインを返してくれた。







 料理を食べていると、2人、連れの方が来られて、空いている席に座られた。一人ずつ来られたのだが、その度に先に座っていた人が、僕の事を紹介するみたいで、その度に頭を下げられた。しかし、紹介されるような仲でも無いのだが・・・・。
 食事が終わって、このまま黙って立ち上がるのはナンなので、指さし会話帳の中から「お先に」というような言葉を探したが、「おいとまします、さようなら。」というのを見つけて、立ち上がりながら、「ラー コォーン カップ」と言うと、びっくりしたように頭を下げながら「ラー コォーン カップ」と返してくれた。とりあえず通じたようで、嬉しかった。

 国内線の乗り場に向かう。荷物とパスポート、搭乗券のチェックを受け、68番搭乗口に向かう。一番奥の搭乗口だった。

 やがて時間になり、搭乗が始まった。出発予定時刻の19時10分を過ぎるが、動く気配はない。結局、20分遅れの19時30分になってようやく動き出し、700km北のチェンマイを目指し夜空へ離陸した。




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