パリ市内半日観光

 昨日よりはゆっくり、とはいえ、目が覚めて時計を見ると、6時半にはなっていない。そして、寝ている間に思いだした事があった。それは、デジイチの転送ケーブルだ。忘れたのではなかった。あそこに入れていた。早速、パソコンを立ち上げ、転送を開始する。連れ合いも目を覚まし、シャワーを浴びて身支度を調えると、7時過ぎ、朝食を取りに食堂へ降りた。




 これが朝食。コーヒーだけではなく、オレンジジュースもある。種類は少ないが、クロワッサン、ジュース、コーヒーは美味しかった。中にはご自分でわかめスープを持参されて飲まれていた方もいた。
 僕はクロワッサン、シリアル、オレンジジュース、コーヒーが定番であった。





 連れ合いの調子が悪くなってきていたので、ツアーを外れてホテルで過ごす事も考えていたが、連れ合いもモンマルトルの丘は行った事が無いので、ツアーに参加する方を選んだ。9時にロビーに集まり、出発だ。


 翌朝、雪が降っていました。今日はモンマルトルとパリ半日観光の日でした。モンマルトルは行ってみたい、でもパリの社窓観光はそんなに魅力的ではありませんでした。でもでも、とりあえずはバスに乗って出発です。私たちを乗せた観光バスは、市内を走ってまずエッフェル塔へ。エッフェル塔は以前に上ったこともあり、非常に風が強かったのも記憶にあったので、バスに残ることを選択しました。みんなの観光をただ待つだけは正直退屈でしたが、正解だったと思います。旦那さんは、時間に追われた中の観光を残念がっていました。でも嬉しいことに、私が買いたかったエッフェル塔のパスタを見つけて二袋購入してきてくれてラッキーでした。


 パリの半日観光の案内は、添乗員さんの他に男性のガイドさんがついた。現地のツアー会社の方だろう。日本人なのか、日系の方なのかは分からなかった。パリ市街のバスからの観光、エッフェル塔に昇り、モンマルトルの丘を歩く。ガイドさんが「欲張りですね。」と言ったのに笑い声が上がった。
 ホテルは市の東側なのだが、そこから南に下り、セーヌ川沿いを走り、オルセー美術館の前からコンコルド広場を通り抜け、シャンゼリゼ通りから凱旋門、そしてエッフェル塔へと。連れ合いはバスの右側に座り、僕は左側に座って、それぞれが車窓の風景を撮っていた。ツアー人数が23人なので、大型バスは実にゆったりと座る事が出来た。
 エッフェル塔に着く頃、連れ合いは、「バスに残る。のぼっといで。」と言った。「上の展望台におったら。」と言ったが、連れ合いは一度昇っており、風が吹きさらしだったので、やめておくとの事だった。
 バスを降りて、添乗員さんに伝え、バスのドライバーに連れ合いが残っている事を伝えて貰う。エッフェル塔の入り口まで行くと、金属探知機が。これは嫌な予感が・・・。僕は、通常の買い物に使用する、少額だけ入れてある財布と別に、予備のキャッシュとクレジットカードを入れてあるチェーン付きの財布を内側の服に入れていた。やっぱりこれが引っかかり、仕方が無いので、一旦外して金属探知機を通り抜ける。僕が最後のようで、添乗員さんが待っていてくれた。
 エレベーターに乗って真ん中の展望台まで昇る。ガイドさんに連れられて吹きさらしの展望台を1週。15分後に「EAST」の看板の下に集合との事で解散になった。一回り写真を撮るが、天気がもう一つで、眠い写真になってしまう。寒い事もあり、早々におみやげ屋さんのある広いエレベーターホールへと入った。先にトイレを済ませておこうと思うと、行列が出来ていた。男女兼用かと思ったが、同じツアーの人が、男子トイレは中で別になっていて、入れる事を教えてくれた。女性が並んでいる反対側に回って中に入れて貰う。入り口では同じツアーにご夫婦で参加されている男性の方が、ガイドさんにリドの話を聞いていた。この人もナイトツアーに申し込んだんだろうなと思った。他にも話を聞いたので、いったい、ナイトツアーが成立するのに、何人必要だったのだろう。
 おみやげ屋さんをのぞく。会社へのお土産で何かいい物がないかなと思っていたが、丁度、パリの街並みを印刷した小粒のチョコレートがあったので、それを買う事にした。ふと横を見ると、「んっ?」パスタかな?変わった形の・・・・。







 これがそのパスタ。連れ合いがホテルで話をしていた、エッフェル塔の形をしたパスタである。どこかにお土産にしたいと言っていたのだが、いくついるかは聞いていない。どうしようかと思ったが、2つ買って帰る事にした。
 なお、このパスタ、帰りに空港の免税店でも見つけたのだが、そっちの方が安かった。(^^;





 時間が来たので、集合場所へ。しかし、風がきつく寒い。ガイドさんが、「そこですから、中で集まりましょう。」と、エレベーターホールへ。添乗員さんが人数を数える。前から、後ろから。どうも足りないようである。もしかして、連れ合いがバスに残っているのを忘れていてはと思い、一応声をかけてみるが、4人、足りないとのお話。程なく4人が合流してきた。うち、一組はあの画廊から来ている2人だった。
 エレベーターに乗り込むが、満員電車に近い。一人で来られているIさんが丁度隣におられて、話かけてこられた。連れ合いが風邪気味で具合が悪いので、バスに残っている事などを話していると、頭の上から「薬、ありますよ。」との声が聞こえた。見上げると、あのカップルであった。後でお名前を聞くと、KOさんとの事。エレベーターから駐車場に行くまでの間にビンごと薬を渡してくれた。奥さんが、「他にも持っていますから、大丈夫ですよ。総合感冒薬ですから、熱にも咳にも効きますよ。」と言ってくれた。ありがたく受け取り、バスに帰る。連れ合いに薬を渡す。「誰がくれたん?」「KOさん、あの美男美女カップル。」というと、すぐに判った。すぐに飲みたかったが、あいにく水を切らしており、食後の薬なので、胃の調子が悪い連れ合いが空腹で飲むわけにもいかなかったので、モンマルトルの丘で水を手に入れるまで待つ事にした。




 つぎは、モンマルトル。芸術家が集う街として有名です。おりしも雪・雪・雪!
今回はバスを降りて参加することにしました。
清水寺や金比羅山と同じ様に、お寺までの参道は御土産屋さん。そして階段か坂道です。これは、世界共通なんやね。
御土産屋には、芸術家のシンボルなのか、ベレー帽がいっぱい。私は特にベレーが好きなわけではなかったのですが、フードのないコートだったため、帽子がほしいと思いました。
ケーブルカーに乗って、丘の上へ。これは、地下鉄と同じ料金でした。
雪の中写真を撮って、ペットボトルの水を買いたかったのですが、見つからず・・現地のガイドさんは写真スポットを指示してくれましたが、時間に追われていて常に追い立てムードでした。でも、私たちのツーショットも撮影してくれましたよ。今回の旅行の中では、貴重な一枚です。








 雪のモンマルトル。歩いている間も雪が降っていた。滅多に見る事の出来ない雪景色のパリを見る事が出来たのは良かったのか、寒かったので運が悪かったのか・・・。僕は運が良かったと思いたいが。









 これがガイドさんの撮ってくれた一枚。さすがに撮り慣れているようで、なかなかのアングル。薬を貰った事といい、写真の事といい、これはツアーのいいところでしょうか。






 駆け足で通り過ぎたモンマルトルの丘。しかし、上では水を手に入れる事が出来なかった。ガイドさんに「水を売っている所は無いですか?」と聞いてみたが、上には無いとの事。階段を下りたところで、ガイドさんに「水を買いたいから。」と言ってガイドさんより先に歩き出した。角の店で僕が水を買っている間に、連れ合いは少し先の店にベレー帽を買いに行った。途中でせわしげにガイドさんが追い抜いて行ったが、その短い時間で連れ合いはお気に入りのベレー帽を見つけたようで、6ユーロなりのベレー帽を手に入れていた。

 バスに戻ると、お次は昼食。5分ほどで昼食を取るレストランへと到着する。


 ランチはエスカルゴ・・という事で、楽しみだった事の一つでした。カタツムリと思うと食欲は湧きませんが貝大好きの私はサザエを食べる気分です。
本当なら一人前は12個という事でしたが、今回は6個ずつでした。パセリとバーターと貝汁の旨味はフランスパンに吸わせながら味わいました。美味しい・・(^^)レストランでは先ずは飲み物の注文。今回は赤ワインはミニボトルで出てきましたが、白ワインを頼むと普通サイズのボトルからグラスに注いでくれました。たまには白ワインで正解です。メインはチキンの骨付きもも肉。もしかしたらウズラだったのかも・・これも美味しくて胃の調子がもう一つの私もいただけてしまいました。デザートは旦那さんの胃袋に二人分おさまりましたが・・。
 






  これがエスカルゴ。ガーリックとバターが美味しかった。今回ついていた食事の中で、ここの食事は美味しくてなかなか満足できた。一緒のテーブルにはご夫婦一組、親子一組、おじいさんとお孫さんの組み合わせ一組だった。行った事のある外国の話や、海外から見た日本の話など。




 バスの中でガイドさんが、「日本では国旗を揚げない。外国から見ると不思議だ。」とおっしゃっていた事が話に出て、「教育が悪い」といったような事に話が進み出したので、思わず、途中で割って入って止めた。在日朝鮮人や沖縄の問題を国内に抱える日本の事情は、欧米からは理解できないものだ。海外に出た時に、日本の事をどう思っているのか、聞くのはいいが、そう簡単な問題ではない。自分で考え、自分の国を理解する切っ掛けにして欲しいと思う。

「教育が悪い」というのは、「教師が悪い」というイメージです。私は教師で組合員ですが、海外の経験が増えるに付け、一概に国旗や国歌に反対とは思っていません。しかし、教師が背負わされてきた重さを理解しないで、簡単に教育や教師を悪者にする安易さは嫌いです。だから、この手の話題は無視します。旦那さんは、そんな私の立場を理解しているので、止めくれたのだと思います。自分が元旦に実際に日の丸を掲げた人とは話をしてみても良いですが、それもしないで日の丸に反対する教師が悪い、日本をだめにしたと言う人とは話をする気にはなれません。今回のグループで、ガイドさんに「正月に日の丸を揚げましたか」と聞かれて手を挙げた人はいなかったと思います。



 デザートも食べ終わり、コーヒーを頼もうとボーイさんの方を見ると、もう、ドリンクの精算を始めていた。もう時間のようだ。コーヒーはあきらめる事になった。
 この後は、午後からと明日一日、自由行動となる。午後はオプショナルツアーで、ベルサイユ宮殿の観光が入っていた。23人中、行かないのは7人。ツアーの前に添乗員さんから自宅に電話があり、連れ合いが応対したのだが、その時に「自由時間が長くなりますが、大丈夫ですか?」と聞かれたとの事。僕たちの感覚では1日半の自由時間は全然、長くない(まあ、いつもは自分で全部行程を組む訳ですから。)のだが、ツアーの感覚では長いのだろうか。
 ベルサイユ宮殿には現地のガイドさんが案内して、添乗員さんはパリ三越前で降りるとの事。万一、何か(お客がパスポートをなくしたとか)あった時の対応をす為の時間、帰国へ向けての確認、会社への報告、そしてしばしの休憩といった時間だろうか。終始、お客の面倒を見ていて、大変だな〜と、感謝感謝。
 やがてバスはオペラ座の近く、パリ三越前へと到着して、添乗員さん他7名が下車をした。





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